1月9日の夢(S社OGの訪問)

 原宿にある勤務先に出社すると、以前この会社にいて別の業界に転職した女性が来訪し、玄関先で若い女性社員と話している。彼女はきりっとした顔でぼくに「この時代に業界で発展しているのは、私の会社だけです」と誇らしげに告げる。ぼくは「成功したのはどうして? きみはどうやって会社に貢献しているの?」などと、先輩風を吹かせながら矢継ぎ早に質問を浴びせかける。かたわらの後輩社員が小さな声で質問しかけても、それを押しのけるように大きな声で話すぼくは、我ながら権力的だと思う。女性もぼくに臆せず、はきはきと胸を張って答え、三人の問答は二階のオフィスで椅子に座っても終わることなく続く。

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1月7日の夢(やさしい手紙)

 妻と二人年賀状を準備している。沖縄には年賀状よりももっと「やさしい」ハガキを出す習慣があるという。そのハガキを手に入れて、もっと多くの人に出し直したいと思う。

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1月6日の夢(逆さづりの少年力士)

 以前在籍したS社の三階建ての社屋。一階がぼくの所属する広告編集部で、二階が出版編集部、三階はワンフロアぶち抜きの会議室になっている。
 今日は会議室は旅館の大広間みたいに、ぎっしりさまざまなグループの会合が開かれ、足の踏み場もない。「一色さん、あれっ!」と指さす人がいて、一番奥に行くと、左手の壁際に十人近くの少年力士がまわし一丁で二列に座っている。そして壁には一人の少年力士が逆さにぶら下がっている。驚いて彼を下ろそうとするが、縄をうまく切ることができない。ぼくは一階の編集長だが、この会議室は二階の編集長の管轄なので、慌てて彼を呼びに行かせる。だいぶ遅れてやってきた編集長はぼくの知らない男性だ。いつのまにか交代したらしい。だが、その時には既に力士たちの姿はなく、あれほど混雑していた会議室も随分閑散としている。警備員と点検するが、床には真っ黒な泥やゴミが一面に散らかっていて、とても汚い。
 また三階の会議室に行こうと階段を昇る。階段は山寺にあるような段差のついた飛び石でできている。途中までそれをたどってようやく登るが、最後の飛び石と飛び石の間が大きく空いていて、これではジャンプしても飛び移れずに一階まで転落してしまうだろうと思う。

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1月3日の夢(家族が集まる家)

 真新しいマンションに妻と義母と共に暮らしている。壁も床もぴかぴかだが、家具は見当たらない。玄関にいると、妻に「そのスイッチを押してね。鉢のお花に水がやれるから」と言われる。自動で花鉢に水をやれる装置がついているらしい。スイッチを探すが、どこにあるのか分からず、まごまごする。いつのまにか義弟が赤ちゃんを抱いて訪れ、玄関ホールの椅子に腰かけて、哺乳瓶でミルクを与えている。下の道路を物売りが通る声がする。奥の部屋の二つ並んだ小さな窓から、義母が物売りに手を振り、「ちょうだーい!」と声をかけている。あれでちゃんと物売りに通じたのかなあと疑問に思うが、妻は鍋のようなものを手に、外へ駆け出していく。豆腐屋なのだろうか。義弟はあいかわらず椅子にかけて、赤ちゃんに黙々とミルクをあげ続けている。

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1 月2日の夢(縫いぐるみを被った詩人)

 妻と二人で立ったままテレビを見ている。何か大きな事件が起こり、現場中継が行われている。男女のキャスターがニュースショー形式で面白おかしくスタジオから「ただいま現場に正体不明の車が近づいています」とアナウンスする。だが画面に映し出されたのは真っ赤なコカコーラの車だった。この事件の犯人像について、識者が何人か登場してコメントするという。「最初に詩人にお願いします」とキャスターが言う。誰だろう?と妻とぼくはテレビに近付いて目を凝らす。テレビ画面は点いたり消えたりする。消えたときには、そこにはテレビはなく、ただの白い壁になる。画面に現れたのは頭からすっぽりとドナルドダックの着ぐるみを被り、顔にあいた二つの穴から目だけ出した男だった。画面には「詩人」とだけテロップが出ている。ぼくはその高い声でしゃべる男が誰なのか、穴の向こうの目だけで推理しようとするが、分からない。
 トイレのドアを開ける。奥にある開けっ放しのドアの外から激しく雨が降りこんでおり、ぼくは妻に「雨が降ってるよ」と叫ぶ。それから「あれっ? 便器がないよ」と言う。妻はやってきて「ほら、またそんなことを言う。そこにあるじゃないの」と指さす。本当だ。ちゃんと部屋の手前に便器があった。「そうか。ないのは浴槽の方だった」とぼくが言う。だが、浴槽はさらにその手前にあった。

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12月30日の夢(父のパソコン)

 父が巨大なパソコンを操りながら、ぼくに「そんな写真ばかり撮っていると、いつまで経ってもいい写真が撮れないぞ」と、後ろ向きのままで言う。巨大なパソコンにはいくつかのモニターがあり、比較的上方にある小型モニターに、ぼくが最近撮影した赤い花のアップが写っている。確かに花をアップしきれていない中途半端な構図だ。ぼくは「ぼくだって10枚撮って、1~2枚しかこんな写真は撮りませんよ」と反論する。父のパソコンは手元に大画面のモニターがあり、そこから一メートルほど奥にある中画面のモニターと本体との奥行きを自由に深くしたり、画面を360度回転させたりもできる。まさに最新式のパソコンである。
 ぼくは父の後姿に「写真の編集ですか?」と声をかける。父は「そうだ」と答える。ぼくは知っている。ぼくが今専門的に研究しているテーマは「父から見た息子という関係」、そして父が研究しているテーマは「息子から見た父という関係」。互いに相手と自分の関係を心理分析し合っているのだ。
 玄関の開く音がはしたので出てみると、小学校低学年の女の子が土間に入り込んでいる。おもちゃで遊んでいるうち、そのおもちゃにつながる黒い麻糸が、脱ぎ散らかされた靴やつっかけの間にからまってしまった。ぼくは彼女の存在には気づかないようなふりをして、麻糸をそっと解こうとするが、ますますこんぐらかってしまい、「あれっ?」と声を出す。

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12月29日の夢(ポエフェス)

 毎夏恒例の大規模なサマー・ポエトリー・フェスティバルが六本木で行われる。六本木は播州平野のような広大な緑の大地だ。ここで日本を代表する詩人たちがそれぞれの持ち時間を使い、五時間にわたるパフォーマンスを繰り広げるのだ。すぐそばでお化粧のパフをはたきながら、女性詩人のNが「まだ開演まで時間があるわよね」と言っている。そうだ、まだ時間があるので、準備のため四谷まで戻ろうと思う。
 四谷は欅の緑の葉が風に揺れる雑木林になっている。集合時間の3時15分までに戻ろうと、ぼくはバス停に行く。余裕で戻れると思ったのだが、そこはバス停ではなく、観光バスの停車場に過ぎなかった。旗を持ったガイドの周りに大勢の観光客が集まっているだけだ。時計を見ると、もう集合時間を少し過ぎている。慌てて(記憶が飛んでいる)なんとか会場に戻るが、既に出演者へのプレゼンテーションは終わっており、ぼくは何時ごろ何分朗読をすればいいのか分からない。うろうろしているとすれ違った男性が「服が切られているよ」と注意してくれる。見ると、ぼくの着ているコートもスーツもナイフで切られたらしく、ずたずたになっている。歩いているうちに、服が脱げて半裸になっていくのを、ぼくは必死で食い止めようとする。
 トイレに入る。トイレは石段の上にあり、トイレの床はごろごろした石ころが敷き詰められ、立っているのも不安定だ。男たちと並んで用を足すが、ぼくは片足靴が脱げて裸足なので、他人のおしっこがかかるのではないかと気が気でない。おまけに列に割り込んで、卑猥なことをする男もいて、みんなが一斉に動揺する。
 ようやくトイレの人込みから出ると、ロビーで出演者たちが紋付き袴姿で椅子に座った男性の前にひざまずいて挨拶している。ぼくも真似をして、ひざまずきながら「ぼくの出演は何時ごろで、誰の後になりますか」と尋ねる。
 気がつくと、元カノのOがすぐそばにいて、燃えるような怒りの目でぼくを見ている。ぼくはそれを無視して自分の出演するステージへと進んでいく。

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12月22日の夢(記者と同行)

 食事に行こうと会社を出ると、一人の男が近づいてきて、マスコミの記者だと自己紹介する。そして、ぼくについてくるよう促す。ぼくはお腹が減っていたので、食事をしながら後についていく。昔風の商家のような造りの建物に案内される。室内には数人の男性がいる。記者がずかずか入っていくので、ぼくも食事の途中の皿を地面に置いて、慌てて記者を追う。記者は男たちにぼくを「フェイスブックでご存じと思いますが……」と紹介する。ぼくはこの記者を知らないが、彼はぼくをSNSで見かけているのかもしれない。記者が男たちと話している間、ぼくは奥へ行き、そこに置かれている珍しい本や機械をしげしげ眺める。とても興味深いものがいっぱいでわくわくする。記者はこれをぼくに見せたかったのだろうか。

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12月19日の夢(四畳半で野球)

 雨なので部屋の中で野球をすることになる。試合が行われるのは四畳半の部屋。部屋の中は内野で左右の壁にボールが当たればファウル、奥の壁に当たればホームラン。それまで弱弱しい太っちょだと思っていた少年が実はエースピッチャーだったので驚く。
 そのピッチャーの左ひざに二つの透明な風船のようなものがふくらんできた。それが治るまで試合は中断。ぼくの左ひざにもそれがふくらみ、かゆくてたまらない。つぶそうと思うがつぶせない。やがて風船はぼくの口の中にも生えてきた。これなら歯で噛み潰せる。

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12月18日の夢(お風呂の中の弁当)

 アルマイトの弁当箱をバスルームの湯船の隣に隠して、ドアを閉める。お風呂にお湯を張り続けたまま外出し、戻ってきてバスルームのドアを開ける。お風呂は煮えたぎり、渦を巻いて沸き立っていた。弁当箱の蓋はきちんと閉まっているのに、中のおかずがお風呂の中で渦に巻かれながら煮えている。

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