2月3日の夢(業界誌の記者の夢)

 ある企業から新商品発表会の案内が届いた。ある建物の二階で用を済ませた後、取材に行こうと階下に降りる。案内書を見ると、発表会6時から始まるらしい。もう15分もない。タクシーで行こうと地図を広げると、会場は東京ではなく、山中湖畔だという。それでは到底間に合わない。諦めざるをえないが、出席しないと記者をクビになるかな。いや、新商品の内容は同封されたニュースリリースに書かれているから、それに基づいて記事を書けば十分ではないか。
 とりあえず失敗を取り繕うため、ぼくは赤と黄色のチューリップの花束と、紫色のズボンを買ってマンションに入っていく。花束とズボンをどこかの部屋に隠そうとするが、隠し場所が見つからない。おまけにズボンを見ると、お尻の部分がぼろぼろである。ちょうどシェパードの犬が歩いてきたので、その犬の背中にズボンをかけてやる。だが、マンションの出口に一緒に来たときには既に犬の背中からズボンはない。
 マンションの敷地の真ん中で、男たちがマイクで式典をやっている。どこかの劇団が地鎮祭のようなことをしているらしいが、マイクを握らせられているのは、新入りの劇団員の男である。まだセリフがおぼつかなく、こんな大役をやらせられているのはいじめらしい。
 会社に戻ると、社員たちが下駄箱のような木製ロッカーの前で騒いでいる。誰かがロッカーの鍵をなくして、中のものが取り出せなくなったのだという。木製なんだから、扉を壊して取り出せばよいのではないかと思う。

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2月2日の夢(待合室のテーブルの穴)

 妻といっしょにクリニックに行く。待合室には黒いテーブルがあり、そこに診察券の入ったカードケースを立てた状態で置く。ところが、テーブルには横長の長方形の穴が切ってあり、その中にケースの中のカードの大半が落ちてしまう(数枚は落ちずに、テーブルの上に残った)。慌てて指を穴に差し込み、苦労して落ちたカードを拾い上げる。

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1月31日の夢(プライバシーという上着)

 帰宅して窓際の椅子の背にプライバシーの黒い上着をかける。しかしこんなところに置いたのでは、妻に叱られそうなので、デスクの「プライバシー」ボタンを押す。たちまちプライバシーの上着は見えないところに収納された。

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1月26日の夢(広告代理店)

 広大なフロアの広告代理店に勤めている。お昼の弁当を開いて食べようとすると、割り箸の片方が折れて短くなってしまい、使えない。困っていると経理課の女性が来て、箸を貸してくれた。食べ終わって返却に行く途中、ゴミ箱があったので、弁当のからを捨てるのと一緒に、うっかり箸も捨ててしまった。「あっ、捨てちゃった!」という女性の声に慌てて箸を拾い直す。洗面台を探して水洗いした上で、経理課に返しに行く。経理課では一つの長いデスクに三人の女性が座っているが、顔を知らないため、誰が箸を貸してくれたのか分からず、真ん中の女性に礼を言って返却する。
 席に戻ると、ぼくの椅子にデザイナーのSくんが座っている。「一色さんの引き出しに入っていた小さなカードの写真をクライアントが気に入ったというので、使わせてほしい」という。ぼくは引き出しを開けて、そのカードを確かめながら、「これは近くの事務所にいるカメラマンの作品だから、著作権が問題になる。すぐそばにいる人だから、こっそり使うわけにいかないよ」と答える。Sくんにカメラマンの事務所を教えようと席を立ったところで、「〇〇〇〇です」と誰かに挨拶している女性の声がする。〇〇というのは、何十年も前に海外ツアーで一緒だった人の名前だ。てっきりその人だと思い込んだぼくは「〇〇さん!」と呼びかけて走り寄るが、その女性は見上げるほどに背が高く、彫りの深い顔立ちで一目で別人と分かる。しかし、名前を呼んでしまったので後にはひけず、とりあえず挨拶しようとするが、名刺がポケットにない。急いで席に取りに戻り、近道をしようと一回階段を降りる。外は雨がしとしと降っている。そこから一階のフロアに入りなおして、反対側を目指すが、そこはマーケットらしく、出口に鎖が張られてガードマンもいるので、なかなか外に出られない。ようやく外に出ると、快晴である。二階への外階段を昇ると、さっきの〇〇という女性が「まだ待っていてくれたんですね」と、遠くから呼びかけてくる。ようやく彼女のそばに行き、持ってきた名刺を差し出すと、名刺は真ん中から引き裂かれている。しかたなくぼくはそれをつなぎ合わせながら「一色です」と挨拶する。

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1月25日の夢(退職日間近)

 会社で働いている。散らかった編集室には三つのデスクが並んでおり、ぼくが真ん中。左側には早稲田詩人会で後輩だったNくん、右には新入社員だがその割には齢をくった男性が座っている。お昼になったので、ぼくは弁当と缶ビールを取り出して飲む。そういえば八月末で退職すると上司には伝えたものの、退職届をまだ出していないことに気づき、書類を貰いに三階の経理部に行こうとする。だが、皆が忙しそうに働いているフロアのどこを探してもエレベーターが見つからず、階段を昇ることにする。
 戻ってきてふと見ると、ぼくの飲みかけのビールがゴミの散らかった床に置いてある。ぼくが八月末に退職するとしたら、今しかかりの仕事をどう引き継げばよいのだろう? 今編集中のミュージック・ダイアリーの仕事は慣れない人にはできそうにない。ぼくがフリーになっても、引き続き担当する方がいいだろう。そのとき部屋中に鳥の鳴き声のような甲高い音が何回か響き渡る。何だろう?と思っていると、壁に貼られた多角形の色紙だと思ったものが、三匹の蝙蝠になって部屋中を飛び回る。羽の鱗粉が紙細工の雪のようにぼくの顔にもふりかかる。蝙蝠たちはひとしきり部屋の中で暴れた後、窓から外に飛び去る。

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1月24日の夢(白と黒のパソコン)

 会社で使おうと思い、渋谷のショップで韓国製の2~3万円台の白いパソコンを買ってくる。だが、実際に使おうとすると、いろいろやってみても日本語変換ができない。だが、席を外して戻ってくると、会社の後輩たちがぼくのパソコンを床に置いて車座になり、すっかり使いこなしている様子。ぼくは不快に思い、「そのパソコン返してもらっていいですか」と言う。彼らは「これって私物ですか?」と尋ね、「そうだ」と言うと素直に返してくれはしたが、会社中にしらーっとした空気が流れる。そのパソコンをラックに収めて再び操作してみるが、やはり日本語変換ができない。しかたなくラックをぐるっと反転させる。ラックの裏側にはいつも使い慣れた黒いパソコンがあり、こちらは自由に操作できる。だが、執筆を依頼されているピアノのマニュアルは難しくて、ちっとも進まない。おまけにクライアントは「楽器店に取材の申し込みをしているけれど、忙しくてまだスケジュールを決めてない」と電話で言っていた。請求の電話をしようかと思うが、取材ができないのを理由に、仕事を放置しておいた方がいいやと、投げやりな気持ちになる。

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1月23日の夢(工作員)

 地方の都市に出張するため、新幹線に乗る。車内は真ん中の通路をはさんで左右に二列ずつの座席が並んでいる。ぼくは左の通路側の席に、通路にまで荷物をはみださせて座っている。ある駅に着いたとき、ぼくの後ろに座っていた乗客の男が大慌てで駆け降りていく。彼が巻き起こした疾風のため、ぼくは跳ね飛ばされてしまい、気がつくと右の通路側の席に移動している。元の席に戻ろうかと思うが、左右どちらの席も窓際に若いサラリーマン風の男が座っており、居心地は同じだろう。そのままその席に座り続けることにする。
 車両の外に出る。新幹線の中なのに、ビルの中のような階段がある。席はまだ空いているのに、通路や階段の両側に男女の乗客がたくさん黙って立っているのが、ちょっと異様だ。しかも床はどろどろでところどころ黄色い汚物がたまっていて、とても汚い。その上をぼくはおそるおそる爪先立ちで歩いて渡る。
 やっと渡りきると、列車はぼくの降りる駅に着いたところだ。荷物を持って降りなくてはと焦るが、ぼくの乗っている新幹線は何本か先のプラットホームに停車している。ぼくは慌ててホームからホームへ次々とジャンプして飛び移る。ようやく目指すホームに着いた。だが、そこは先頭車両より前方なので、自分の席まで走っていくのは大変だ。
 ようやく荷物を持って、ホームに降りる。人のいない駅ビルの中にきりっとスーツを着た女性工作員がぼくを待っている。彼女はぼくから荷物を受け取って開く。中身はラーメンだ。それを用意した二つのうどん用どんぶりに入れる。さらに毒入りの粉を振りかけると、ジュージューと音がする。爆発するのではないかと、ぼくはこわごわ階段の壁の陰に隠れるが、もちろん爆発はしない。ぼくらは再び粛々と作業を続ける。

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1月17日の夢(校正を預かる)

 勤務先の広告プロダクションで仕事していると、一人の男が訪ねてきて、ぼくに今制作中だという自分の詩集の校正刷りを見せてくれる。ぼくは男と廊下を歩きながら、それが私用であることを同僚たちに悟られないよう、「校正」「紙質」などとどっちの業界でも通じる専門用語をわざと使いながら、会話をする。ぼくの個室オフィスに来ると、男はその校正刷りを預かってほしいというので、ぼくは壁の棚の空いたスペースに置く。しかし、本心としては邪魔なので、いやだなと思う。ぼくは男に「それで装幀はどうなってるの?」「PDFで送ってくれるの?」と矢継ぎ早に質問する。だが男は「前回はコッペパンのような装幀でしたね」と言うだけで、意味がよく分からない。そういえば以前の男の詩集の装幀は、青空に白いコッペパンのような雲が浮かんでいるデザインだったような気がする。いつのまにか男の隣にはマネージャーらしき男がいて、「〇〇理事の××は止められないのか」とぼくに質問する。ぼくは意味がわからないまま、「無理だと思う」と答える。二人はがっかりした様子だ。ふと見ると、かたわらで会社の同僚が煙草の白い煙を口からシューッと音を立てて吹き出している。なんだ、彼らは喫煙にクレームをつけていたのか。それなら喫煙を控えるよう、同僚を注意すればよかったと思うが、そのまま手を振って彼らと別れる。

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1月15日の夢(神宮第二球場を目指して)

 小田急線に乗っている。車内の床は階段状で、ケーブルカーのように傾斜している。ぼくの隣に立っていた見上げるような大男が、突然足を上げて、ぼくを蹴った。衝撃は感じなかったが、ぼくのコートの肩から足にかけて、真っ黒な土砂がついてしまう。駅につくと、ぼくは大男の腕をつかみ、「車内で暴行されました!」と叫ぶ。抵抗されるかと思ったが、男はおとなしくぼくに連れられて、駅の鉄道公安室に出頭した。カッターシャツ姿の公務員のような容姿の男二人も、証人になろうと進んで同行してくれる。ぼくらは取調室でなごやかに事件について公安官に説明する。
 友人たちと神宮第二球場で野球をすることになる。彼らはぼくの中学時代のクラスメートの顔をしている。球場に行くには背丈より高い雑草の生い茂る急斜面を登らなくてはいけない。掻き分けても掻き分けても雑草たちの力は強く、ものすごい圧力で跳ね返されそうだったが、なんとか頂上まで登りきる。そこはコンクリートの四角いトンネルの出口になっていて、温泉旅館に通じているらしく、和服を着た女将が立って、到着した人たちに挨拶している。そこが球場であるはずがない。右手の出口から出ると、そこは普通の市街地になっていて、しとしとと雨が降っている。おかしいな。友達から連絡が入っていないかと、ポケットからスマホを出す。メールが来ているが、それは仕事先からで、カラーの漫画入りの長文メールである。雨が降っている以上、野球は中止になったに違いないと思い、ぼくは帰ることにする。

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1月12日の夢(出版部との確執)

 まだぼくはS社の編集部員で、自分の企画したロシア語からの翻訳書籍がちょうど納品されたところだ。編集担当者はぼくなのだが、ぼくはS社では日陰者の広告部の社員。だからこの本も校正実務などを出版部の編集者が勝手にやってしまい、ぼくはとても不満である。たまたま新幹線に乗り合わせた出版部の若手女性社員が「それなら私がこれからは校正してあげましょう」と言う。ぼくは「それは有り難いです。あなたならちゃんと意思疎通しながらやっていけるでしょうから」と礼を言う。
 しかし会社に戻ると、ぼくと相談のないまま勝手に販売店用の拡販チラシが刷り上がっている。とりわけチラシの右下スペースにある、ロシア語から翻訳された文章はぼくの全く知らないもので、怒りがこみあげる。それでも浜松に出張営業に行こうと、会社の引き出しをごそごそさせて、浜松行きの新幹線回数券を探すが見つからない。そういえば回数券は廃止されたのだったかもしれない。
 オフィスに戻る。背後の黒い壁に斜め45度の角度で、二階に昇る黒色の木製階段が取り付けられている。クラシックでとても落ち着いたデザインだ。その手前の応接セットで打ち合わせをしていたぼくは、その階段を出版部の編集部長が昇っていくのに気づき、声をかけようとするが、彼の名前が思い出せず、「あー」としか声が出ない。だがそれに気づいた彼は階段を降りてきて、ぼくに「ごめん。これを渡さなければならなかったね」と、ぼくに刷り上がったばかりの、ロシア語翻訳書籍の見本を手渡してくれる。

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