1月9日の夢(タクシーの隠し子)

 久しぶりに詩の賞を受賞した(現実ではありません)。今、夜の7時半だ。そのことを学生時代の詩のサークルの先輩である大谷氏にこれから報告に行こうと思う。ここは名古屋で、大谷氏は多治見に住んでいる(実際の大谷氏は前橋の住人)ので、今からタクシーに乗れば8時には彼の家に着くだろう。玄関で5分間ほど立ち話をして、それから家に戻ればいい。
 しかし、タクシーはいつまで経っても名古屋市内を走っている。運転手は「疲れたので一休みしたい」と言うと、いきなりスピードを落とし、ぼくを助手席に乗せたまま、ドアを開けて道路に飛び降りてしまう。うわっ。ぼくはハンドルを握って、完全にタクシーが停車するまでブレーキを踏むが、タクシーは路肩を踏み越して、脱輪してしまった。だが、幸いすぐに道路に戻れた。
 はっと気がつくと、いつのまにか知らない男の子が後部座席に乗り込んでいる。「降りなさい」と声をかけると、素直に降りていった。だが、タクシーが走り出すと、車内のあちこちに隠れていた子どもたちが次々に現れる。赤ん坊をおぶった子どもを含め、女の子ばかり6人だ。しかたなくぎゅうぎゅう詰めで多治見を目指す。しかし、8時を回っても、まだ多治見は遠そうだ。
 また、気がつくと、ぼくはいつのまにかタクシーを降りて、道路で子どもの一人と話し込んでいたらしい。そんなぼくにしびれをきらして、タクシーは勝手に走り出す。窓から顔を出した運転手は、今までは男の運転手だったのに、若い女性に変わっている。ぼくはなぜか彼女の名前を知っていて、その名前を叫んで呼び止めようとするが、タクシーはどんどん先へ行ってしまい、姿が見えなくなる。ぼくと子どもは電動車椅子のようなものに乗って、後を追いかける。だが、大きな交差点で四方を見渡しても、タクシーの姿はない。
 ぼくと子どもはしかたなく、テーマパークのようなところへ入る。洞窟があり、洞窟にあいた穴から、ウォーターシュートが見える。若いカップルが別れ話からケンカを始め、女性の方がウォーターシュートのスイッチを入れてしまう。彼女自身を含め、周囲にいた女性たち10人くらいが綱引きのようにロープにつかまったまま、「きゃーっ!」という悲鳴を上げながら、あっという間に坂を滑り落ちて湖の中に引きずり込まれる。彼女たちの消え去ったあとに大きな波が立ち、ざぶんとその波がぼくの足下を濡らす。
 ぼくは連れの子どもを振り返る。それは11,2歳の少女だった。ぼくは彼女の肩を抱き、「本当に愛していたのは、きみだったんだよ。でも、親子としての愛だけどね」と言う。

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1月8日の夢(テレコの暴走)

 しばらく使っていなかったカセットテレコを持ち出して使ってみた。テーブルの上に立てておくと、ちょっと目を離したすきに倒れて、勝手に動き出した。しかも、テレコの上部にAとBの二つのランプがついているのだが、それがめまぐるしくABABABAB・・・と点滅を繰り返している。AとBの二つのステータスの間を往き来しながら暴走しているらしい。いったん電源をオフにして再起動すれば直るかと思い、何度も主電源を切ったり点けたりしてみるが同じだ。でも、実際の取材にはもっと小型のぼくの私用のカセットを持っていくから、こいつは壊れてもいいやと思い直す。

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1月7日の夢(大学と毒ガス)

 大学の教室のような部屋の窓から地上を見下ろしている。三階くらいの高さのようだ。地上にクライアント企業の担当者がいて、ハンドマイクで仕事の指示を出している。以前クライアントの指示を勘違いした失敗があったので、今度はしっかりとメモをとらなくてはと思う。窓からはぼくのほかに何人か若い学生たちが首を出して、クライアントの言葉を聞いている。クライアントはある質問を出し、学生たちに答えさせようとする。ぼくは当てられたらいやだなと思う。幸い「左から何番目のきみ」と指名されたのは女子学生だ。すると、隣にいた男子学生が彼女を抱き上げて、窓の外に出す。そして、そのまま手を放す。彼女は「わーっ」と悲鳴を上げながら落ちていくが、地上に待ちかまえた別の男子学生がするすると敷き布団を広げ、彼女は無事そこに着地した。
 一階に降りる。校庭には何かの塔のようなものが建てられている。そこから曲がりくねった廊下を歩いていくと、ガラスのドアに出る。その向こうに白いガスを吐き出すテーブルのようなものがあって、その周囲でばたばたと男たちが倒れていく。テーブルには大切なものが置かれていて、ぼくもそれを取りにきたのだ。しかし、このままでは自分もガスにやられてしまうので、何か防御器具のようなものを取りに戻り、それから走ってガラスドアのところに戻る。ぼくは早く走れないので、一人の女性が手を引いて走ってくれる。しかし、彼女があまりのスピードで突っ走るので、ぼくは苦しくてとてもついていけない。

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1月5日の夢(試験)

 教室に座っている。突然、試験をやるという。「簡単だから」と先生が言うので、受けてみることにする。ぼくは自信満々で答案用紙を埋めていく。全部解答してのんびり周りを見回している。だが、答案用紙を裏返してみると、なんと裏にも問題があった。しかも難問ばかりだ。あと10分しかない。大いに慌てる。「役者にとって必要条件として正しいものに丸をつけよ」という問題があり、三項目が記されている。「皆が同じ考え方で、同じ能力を持っていること」というのがある。これは一見丸のようだが、芸術は多様な考え方と異能のぶつかりあいだ。ペケが正しいだろう。次の問題は変にくだけた口調で、「帝劇がお好きなようですね。どうしてそんなに好きなのですか?」とある。その次も帝劇に関する問題だ。もしかしてこの試験を作ったのは菊田一夫先生だろうか? ぼくは帝劇には行ったことがないので、正直にそう解答する。これで、走り書きではあるが、なんとか全問に時間内に答えられたようだ。

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1月4日の夢(上原さんのレコーディング)

 夕方、原宿の表参道にあるソニーレコードのスタジオ(実際には原宿にソニーはありません。また上原さんはEMIのアーティスト)に入る。これからここで上原彩子ちゃんとボブ・ジェームス(ジャズピアニスト)の世界初の共演レコーディングが行われるのだ。夕食を食べてないので、お腹が減った。一人で待っている彩子ちゃんも空腹だという。ボブはまだ到着しない。「ぼくが何か買ってきてあげるよ」と言って、スタジオを出る。スタッフが「ボブは10時半から入院しなくちゃいけないんだ」と声をかけてくる。だからレコーディングの時間が限られ、大変だというわけだが、それなら10時半には必ず終わって帰れるわけだから、ぼくは嬉しい。二階にあるスタジオフロアの出口には検問スポットがあり、2,3人の女性社員がたむろしておしゃべりに夢中だ。ここで彼女たちにぼくがいったん出て、また戻ることを認識してもらわないと、食糧を調達して戻ったときに再入場させてもらえない可能性がある。「一人出ます」とぼくが声をかけると、彼女たちもおしゃべりをやめて「一人出ます」と復唱する。これなら大丈夫だ。
 ぼくはケータリングできる食べ物を求めて原宿の街を歩き回るが、ブティックばかりで食べ物を売っている店が見つからない。やっと見つけた洋菓子店で、ケーキを3種類、6個ずつ注文する。大量注文に店の主人もボーイも大喜びだ。だが、ケーキは予想以上に小さく、注文したケーキは全部集めてもぼくの片手に収まってしまう。しかも、スタッフはボブがやってきたら、6人より多くなるのではないか。ケーキが人数分より少ないとしたら、みんな遠慮し合って、なかなかケーキを手にとれないだろう。特にぼくの立場ではそうだ。スタジオの階段を登りながら、ぼくはケーキを一個取って、こっそり食べてしまう。だが、それはまるで食パンの耳のようなもので、全然おいしくない。

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1月3日の夢(電話番号が見つからない)

 夕方に校正が届いた。忙しさにまぎれてそのままにしておいたが、それは土日をはさんで月曜に納品しなくてはいけないものだったと思い出す。急いで校正をクライアントに見せに行って、OKを貰わなくてはいけない。クライアントに電話しようと思うが、電話番号が見つからない。社長に尋ね、電話番号を書いたメモを貰う。そのメモをコピーしようとすると、コピー機の上に撮影用にセットされた小道具が置かれていて、使えない。もう一台のコピー機に向かうと、そちらも同じだ。だが、慌てていたので、その一部を動かしてしまったが、知らん顔をすることにする。同僚のSさんやTくんがコピーを取ってきてくれるというので、メモを渡す。だが、コピーしてくれたものを見ると、全然別の内容である。二人はぼくからきちんと何かを印刷した紙と、紙片の一部をびりっと破り取ったメモとを受け取り、前者をコピーして、後者はごみと思って捨ててしまったという。電話番号が書いてあったのは後者の方だったのに。
 まあいいや。電話番号はきっと自分のコンピューターのどこかに記録してあるはずだ。パソコンのキーボードはデスクの上にあるが、モニターは壁いっぱいの大きさの大画面である。その大画面の前にはいろいろな荷物が置いてあって、画面の下や左右がよく見えない。下の方にツールバーがあって、そこをクリックすれば電話番号も出てくるはずだと、壁のところまで見に行く。だが、画面の下にも左右にも何もない。当惑していると、大画面の裏側に部屋があるのに気づいた。入ってみると、女性社員のIさんが忙しそうに何か仕事をしている。
 気がつくと、もう夜の10時近い。外に出ると、業界の何かの会合があるらしく、去年クライアントを定年退社したNI氏が立ち話をしている。ぼくが探しているのは、NI氏ではなく、後任のNA氏なのに。また会社に戻る。もう万事休すだろうか。

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1月1日の夢(進退窮まる)

 会社の昼休みに食堂へ行き、いつもの仕出し弁当(現実の会社には食堂も弁当もありません)を食べようと手を伸ばす。だが、食堂では妻の参加する読書会が開かれていて、彼らもちょうど弁当を食べるところだ。そこにあるのは彼らのための弁当で、ぼくの分はないと分かり、しかたなく外に出て、レストランに行く。
 そのレストランで食事をすませ、お勘定をしようと思うが、レジ係がいない。そばにいた若い男に声をかけるが、要領を得ない。彼はこの食堂の単なる事務員らしい。レジ係の女性が戻ってきて、ようやくお金を払うことができた。
 その店で知らない美少女と知り合う。その店はぼくの生家のあった名古屋の覚王山にあり、ぼくは彼女に「この街の南の方にぼくの家があるんだよ」と話をする。ところが気がつくと、美少女はいつのまにか野豚のような男性詩人に変身している。「詩と思想」の同僚編集委員のO氏ではないか。びっくりしていると、しばらく時間が経つとO氏はまた美少女に戻る。そして、またしばらく経つとO氏に戻る。そんなことを繰り返す相手とぼくは今度は原宿の裏通りにいて、仲間たちと前衛劇について議論をしている。誰かがぼくにあるシンポジウムに出てくれないかと言う。そのためには40分くらいの映像を制作する必要がある。ぼくにはとても自信がない。
 ともかく家に帰ろうと思う。連れが今度は眼鏡をかけた小太りの女性になっている。瓦礫の山を登らなければ、家には帰れない。女性はするすると登り、ぼくは一人麓に取り残されてしまった。恥も外聞もなく「助けてーっ」と叫ぶと、彼女は戻ってきて、ぼくの手を取っててっぺんまで引っ張り上げてくれたが、そのままどこかへ行ってしまう。だが、瓦礫の山の右側は京王線の線路で、電車が激しく行き交っている。左側は小田急線の線路だ。どちら側にも降りることができず、ぼくは進退窮まってしまう。

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12月29日の夢(忘年会の化け猫)

 会社の忘年会の会場は、日本橋の上だ。下に運河の水面があり、その上にかかった2本の高速道路がそのまま豪華なクラブになっている。ここは「サージェント・ペパーズ・ロンリーハート・クラブ」だと思い出す。二階のフロアにぼくらは席をとって、おいしい料理をぱくぱく食べる。だが、風邪をひいた同僚が、ぼくのかたわらに立って盛んに咳き込むので、料理を抱え込むようにして食べているうち、そのまま眠ってしまったらしい。気がつくと、ぼくの周囲は見知らぬ客たちばかりだ。そこから見下ろせる一階にも同僚たちの姿はない。みんな、眠っているぼくを置いて、どこかへ移動してしまったらしい。突然、一人の若い男がぼくの背後に立つ。男は化け猫だった。ぼくに呪文をかけようとするが、ぼくの心を透視すると、ぼくが猫をいじめるような人ではなく、「猫を超えた存在」だと分かったので、そのまま立ち去った。今度はウェイターがやってきて、ぼくに「精算をしてください。120円いただきます」と言う。

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12月27日の夢(会社の改装)

 仕事から戻ってみると、会社が改装中だ。社員全員が工事を手伝っており、階段も張り替え中で、とても昇降できない状態。でも、なんとか二階に上ると、10人くらいの男たちが車座になって座っている。一人10冊の本を提出して、互いにその本をいくらで買うか声を掛け合い、競り落としていくという遊びをしている。中心になつているのは、最近売り出し中の評論家らしい。ぼくも明日からそのゲームの仲間に加わることにする。しかし、毎回10冊も本を買ってこなくてはならないのは大変だなあと思う。

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12月25日の夢(リンチから脱出)

 女子高生が突然制服を脱いで、ぼくを誘惑する。彼女はぼくを大きな喫茶店に誘った。階段を三階まで上り、奥のフロアのテーブルにぼくたちは座る。ウエイターがオーダーを取りに来たあと、はっと気がつくと、そのフロアに座っているのは不良じみた男子高校生ばかり。そして、このフロアは喫茶店のほかのフロアから全く死角になつている。リンチされる! とっさにぼくは立ち上がって、逃げ出す。階下のフロアに降りて、そこの客たちに「助けてください」と叫ぶが、誰も取り合ってくれない。後ろからは高校生たちがどんどん追いかけてくる。ぼくはエスカレーターやエレベーターを乗り継ぎ、必死でこの店から逃げ出そうとする。どうやら、ぼくが歯医者に逃げ込んだという情報が流れたらしく、高校生たちはビルの中にある歯医者に意気揚々と入っていく。ぼくは物陰に隠れてそれを見ていたが、見つかってしまった。慌てて逃げ出し、ビルの外に脱出する。道行く沢山の人々がいるが、誰も信用できないと思う。必死で駈けていくと、客を乗せて出発しようとするタクシーがいる。「待って!」と声をかけて、乗り込む。タクシーの中はホバークラフトのように広いが、天井はぶ厚い氷だ。ぼくは乗客の女子中学生たちと一緒に氷の下に冷凍されて、安全なところへ逃げ延びる。
 現代詩人会のイベントに出席する。今日の講師は詩人で精神科医のS先生だ。会場はガラス張りで、そのガラスの自動ドアが開いて、フロックコートにスーツケースを提げたS先生がかっこよく登場。だが、先生はステージをそのまま通り過ぎて、客席に入ってしまう。かわりにステージでは先生の患者らしい少年たちが、ギリシャ悲劇のコロスのように集団で演技をしており、ぼくはそれに引きつけられて、身を乗り出し、食い入るように舞台を見つめる。誰かが「一色マグルの目がまんまるだぞ」と、ぼくをからかう(「マグル」はハリー・ポッターの物語で「魔法使いでない普通の人」を指す言葉)。だが、面白がっているのはぼくだけらしく、観客はどんどん帰ってしまい、客席はがらがらになる。こんなに面白いのに、どうしてだろう?
 女性詩人のAさんとピアニストの宮谷さんがテレビの特番に出演するという。その予告の番組で、二人が一段ずつがひどく高くて段差のある階段を、自信たっぷりの笑顔で降りてくる。二人とも随分バッシングを受けた人たちだけど、成功してよかったなあと思う。Aさんは番組の水泳大会出演のため、大阪に滞在中らしい。チラシの電話番号を見て、彼女に電話をかける。ダイアルしながら、これは大阪の電話番号にしては桁数が少ないと思い、勝手に数字を足しながらかける。こんなことで、彼女につながるのだろうかと心配だ。

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