12月18日の夢(納戸の中の編集部)

 ぼくの勤務先の会社のデスクはよく国際会議で見るような大きな長円形になっていて、その円の外側にすべての編集部員が内側を向いて座っている。だが最近、ごちゃごちゃして部署が分かりにくく、デスクの周りはゴミでいっぱいになった。

 外出先から戻ってみると、デスクの円がぐんと小さくなり、部署も分かりやすく整頓されている。感心して若い社長に「コンパクトになっていいですね」と声をかける。社長も満足そうだ。だが突然ぼくに近づいてきて、「女性社員の〇〇がハラスメントと言ったの?」と問いかける。ぼくは意味が分からず、「えっ、ハラスメントって、ぼくがですか? それとも〇〇が?」と聞き返す。

 編集部員全員が席について昼食になる。この会社は平等主義だから、全社員が持ち寄ったランチを人数分で割って、平等に分けるのだという。ぼくが持参した好物のパンもみんなに等分に分けられてしまい、自分では少ししか食べられないし、食事の量全体もぼくには物足りない。

 持ち場である「Pの本」編集部のデスクに戻ろうとすると、それはデスクの円の中にはなかった。汚い木製の納戸のような場所にあり、ぼく以外は全員運動部系のいかつい男たちばかりだ。おまけに入り口の戸の建付けが悪くてうまくはまらない。電話機もなければ資料を置く棚もない。席を即刻変えてもらおうと、社長を探してぼくは納戸の外に飛び出す。

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