5月15日の夢(テレパシー)

 某詩人クラブの例会に行く。一人の女性会員がパフォーマンスを終えたところで、会場後方から激しいヤジが飛ぶ。女性が「何ですか?」と聞き返すと、再びヤジが飛ぶ。それも女性には聞き取れず、何度もヤジの応酬を経て、女性は舞台を降りる。

 次に現れたのは一組の男女だ。中央に置かれた和机の前で、男はパフォーマンスを始める。そして客席にいるぼくに「私が帽子を脱いだら、それを取り去ってください」と指示を出す。実際に彼が帽子を脱ぐと、ぼくはさっと舞台に駆け上がり、手早く帽子を取って引き下がる。我ながら切れのある動きだったと思う。男は和机の下にもぐりこむ。そこは湿った砂地になっている。男は穴を掘って、首だけ地上に出した姿でパフォーマンスを続ける。それを見てぼくは傍らの妻に「すごいよ」と囁く。

 再び舞台に戻った男は「これから私が体験する苦しみが左にいる女性にテレパシーで伝わります」と口上を述べる。そして男はお腹を押さえて苦しみ出す。それが伝わったのか、女も同じように苦しみ出すが、どこかうそっぽい。最後に女の左の目尻から涙が一滴すっと流れたようだ。

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