ボディレンタル

名刺を交換するように 
お互いの身体を交換する
いやッ、
あの
好感覚の感触が
指で 語る
お互いの一日の
良い所々について。
あ、

母音を胸に置き
胸を触りながら
吸う私の男の為に
いッ、
という
イイ所に痛みを
動かしてみる
私たちは
名刺を交換するように 全てを明かす
貸し切ったホテルで
白い胸は震え 彼はそびえ立つ
二つの裸は陰を潜めたまま
青白い贖罪の涙を流し
赤緑の血の報いを交わす
一夜
あなたを貸し切って
私はあなたを閉じこめたまま
夜の扉を開けて 黎明の窓に帰る
名刺を交換したのだ
勿論
彼の体にも
私の名刺が赤裸々に
浮かび上がって
彼を脱がし続けている
今度 二人出会ったら
目が合うだけで
私は彼に犯され
私は彼を犯すだろう
仕組まれた罠のように 名刺を交換する
彼は気づかないまま
今日 舞台で 晒し者になり
赤黒いキスマーク身につけ
多くの人の喝采を浴て
客席に向かって ストリップしている
同じ覚悟で 私は羞恥の目に晒されている
私は さっき 道行く人に聞かれたのだ
(キミ、ハダカノママデ ドコマデイクノ)
と。

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