枠の中

首をかしげたくなることが 多すぎて
私の首は傾いてしまった
傾いたまま世界をみたら
結構 真っ直ぐ見えるものだ
私の首が引きつってしまった
痛い首の糸は 皮より薄く細くできていたから
いろんなものが そこから透けて見えた
(ウエノヒトニハ、ナンデモ、ハイハイ、イイナサイ!)
かなしみは
そんな
首を傾げることから 始まり
そして
引きって 固まった私の身体を
真っ直ぐだ、と
言い張る 平衡視線たちが
スケスケのまま あけすけに
嗤いながら  私を見下すのだ

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