夜に落ちる

夜に落ちる
朝日が
沈んでくれないかな
と 思う日に限って
夜に落ちる
たとえば
昨日の誕生日ケーキの
蝋燭の火を
誰かに明け渡すような
老木の哀しみを
新木に知らしめるような
リレー始まっている

私が脱皮したぬけがらを

自分で見なければならない
朝日の角度は鋭角で
目眩をおこす
歪な風に吹かれながら
とぼとぼと
蛻の殻になって
捻れながら歩む私の道のりの
背後からは
夜がしたり顔
朝日が沈んでくれないかな

言わんばかりに

tukiyomi について

著作権は為平澪に帰属しています。 無断転写等、お断ります。
カテゴリー: 02_詩 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。