言の葉を並べて祈る最愛の人は消えゆく音楽にも似て
とめどなく 溢れる想いメロディーに歌えど歌えど君には届かず
夏の日に 飛んだ蛍の灯火に 君はみたかい あの灯(ひ)に愛を
来世では 添い遂げようの 約束も 来世があってならの約束
人知れず 君の名を書く 君を呼ぶ 姿形も白紙のノート
また会おう またっていつなの どこでなの 黄泉路は私独りで逝くわ
最近の私は悲劇で喜劇なの 自分の余命玉響の音
詩はかかない 詩は書けないの だから今 死を書いてるの 死を書いてるの
招き猫 招いてください あの夜を ブルーノッテの薫るあの女(ひと)
さよならと言ったあなたの始発駅はじめましてが冷たい終着
真夜中にあなたをさらった 犯人は 哀しく泣いたカムパネルラ
嘘を塗り 罪を纏い 泥濘に 足掻きながらも 僕には君だけ
世界から弾かれたのは鎮魂歌 モーツァルトは いまだ眠らず

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