うそつき

うそつき
詩人は 真実を話す嘘つきである
ジャン・コクトーの名言が好きだったきみ
ぼくは、嘘つきになってしまったのだろうか
きみはぼくの描く売れない漫画が大好きで
熱烈な手紙もメールもくれたけど
きみは詩人で
ぼくに詩をかくことをすすめるので
片手間に書いてた詩みたいなものが
一人歩きした頃
きみは
あなたが詩人じゃなきゃ愛せたのに
と 言い残して消えた
ぼくは あれからも詩みたいな
小賢しい文章を連ねている
だけど
ぼくは僕の大嫌いな嘘つきになりさがり
愛を囁くすべてを失った
今でも
きみだけ傍にいてくれて
ぼくだけを理解してくれたなら
詩なんていらなかったのに
という本音すら
デタラメな言葉に聞こえて
自分の胸を抉ってみる
血を見てはきみへの温度を確かめていたのに
それでも
ちいさな甘いトゲたちがちくちくと刺さって
痛くて今はうごけないんだ
きっと 
ぼくは
真実を失った嘘つきである

tukiyomi について

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うそつき への2件のフィードバック

  1. さく のコメント:

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    きみを守るためにぼくは夢をみる。
    二年後の桜が四年前の桜よりうつくしく咲くように、ぼくは生きる。
    それを知っていてください。

  2. つるぎ れい のコメント:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    >
    >
    > (鍵コメさん)
    >
    > 信じます。
    > 満開の桜の下まで、連れ去ってください。

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