「完成の後—2」

200号が出来上がって一週間—いわゆる「ハイ・テンション」が続いていたのか、いつでも、どこでも、しゃべり過ぎました。昨日から、ただもう疲れ果てた、という風に沈み込んでいます。
もうすぐ—自分とまったく切り離されたものとして、作品が立ち上がってくるはずなので、その時までに、体力と気力を回復させておかなければなりません。そして、以下のような詩を読んだ後、自分の絵を見つめ直して、それでもこれは存在する意味があるのか、と自問しなければなりません。恐ろしいし、辛いことです。
 
パウル・ツェラン小詩集から    
              「立つこと」      中村朝子訳
立つこと、空中の
傷痕の影のなかに。
誰—のためでもなく—何の—ためでもなく—立つこと。
識別されず、
ただ
お前だけのために。
そこにあるすべてとともに、
言葉も
持たず。

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