3尾の金魚

 4年前、金魚を3尾飼い始めた。 黒の混じった出目金、動きのすばやい元気者、尾ひれの優雅なおっとりさん—それぞれエンゾ、ジャック、ジョアンナと名付けてかわいがっていた。 エンゾは少し大きめ、他は小さかったので、なかなかぴったりの名前だと思った。 3尾とも気持ちよさそうに泳ぎ、小さな「グラン・ブルー」の世界に、しごく満足しているようだった。 
ところが、小さい2尾はコメットという種類で、どんどん成長し、2年後にはジャックは20cm、ジョアンナ15cmになって、8cmのエンゾは遠慮しいしい泳ぐありさま、、、しかたなく水槽を大きなものに替えた。 名前もジャック親分、ジョアンナ兄居、エンゾ松とヤクザの世界になり、ジョアンナは性転換させてしまった。 
でも昨年の6月の暑い日、ジャックが死に、先日エンゾが死んだ。 大きな金魚が腹を見せて浮かんでいる様はショック以外の何ものでもなく、私はあわてて庭に埋めた。 1尾だけになってしまったジョアンナを、何を考えているのかなあ、、、と、ぼんやり見つめている。
金魚のひるね
( 作詞者 鹿島 鳴秋 作曲者 弘田龍太郎)
赤いべべ着た
可愛い金魚
お眼(めめ)をさませば
御馳走するぞ
赤い金魚は
あぶくをひとつ
昼寝うとうと
夢からさめた

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