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2011年09月16日

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     蝶    西条八十  『美しき喪失』より

 やがて地獄へ下(くだ)るとき
 そこに待つ父母(ちちはは)や
 友人に私(わたし)は何を持つて行こう。

 たぶん私は懐(ふところ)から
 蒼白(あおざ)め、破(やぶ)れた
 蝶の死骸をとり出すだろう、
 さうして渡しながら言ふだろう。

 一生を
 子供のやうに、さみしく
 これを追っていました、と。 (本文の「い」は旧かな)

投稿者 eiko : 2011年09月16日 17:31

コメント

こんにちは。小林尹夫です。初めてコメントします。

西条八十の「蝶」は私も好きです。
ふと、谷川俊太郎さんの詩「世間知ラズ」を思い出して、今、読み直してみましたら、八十の「蝶」に似ていますね。
私なども、生きている時間の中で、時折どうしようもなく心に穴があいたような、言葉に出せない寂しさや空虚感に襲われることがあります。
そういう心のありようを《蝶》によって表現した、二人の詩は、優れた作品だと、改めて思いました。

投稿者 小林尹夫 : 2011年09月22日 11:44

小林さん コメントありがとうございます。短くてどきっとして世界がどんどんひろがっていく(深くなっていく)そんな詩に会えるとうれしくなります。短くなくてもいいですけど、でも一気に読ませてくれる詩がいいです。独断と偏見ですが、

投稿者 eiko : 2011年09月23日 16:59

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