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2012年05月05日

動作

 昨日からどうしても気になる詩があって、有名だけどタイトル忘れ詩人の名前も忘れ、内容だけ覚えているという雲をつかむような?話だけど、今やっと巡り会えた。ほっと安心!!!宇宙的広がりを持つすばらしい詩だと思う。すばらしい詩に出会うと私はどうも落ち着きをなくしてしまう。もちろん一時的。でも幸せ!!!!!

    動作   ジュール・シュペルヴィエール

 ひょいと後ろを向いたあの馬は
 かってまだ誰も見たことのないものを見た
 次いで彼はユウカリの木陰で
 また牧草(くさ)を食い続けた

 馬がその時見たものは
 人間でも樹木でもなかった
 それはまた牡馬でもなかった
 と言ってまた 木の葉を動かしていた
 風の形見でもなかった
 それは彼より二万世紀も以前
 丁度この時刻に 他のある馬が
 急に後ろを向いた時
 見たそのものだった

 それは 地球が 腕もとれ 脚もとれ 頭もとれてしまった
 彫刻の遺骸となり果てる時まで経っても
 人間も 馬も 魚も 鳥も 虫も 誰も
 二度とふたたび見ることの出来ないものだった

投稿者 eiko : 2012年05月05日 11:24

コメント

最高の詩です。もしこの詩にであわなかったら詩人になったかどうかわかりません。ごく最近になって、最後の
連が気味が悪いとおもいました。この詩人はごく幼い頃南米で自動車事故で両親を亡くしています。その後おじいさんにフランスに連れて帰られました。でも、なにしろすばらしいですね。

投稿者 yuris : 2012年05月05日 16:55

それは 地球が 腕もとれ 脚もとれ 頭もとれてしまった
 彫刻の遺骸となり果てる時まで経っても
 人間も 馬も 魚も 鳥も 虫も 誰も
 二度とふたたび見ることの出来ないものだった

最後のこの部分は原爆かもしれません。これ程具体的に
書かれているのに気がつきたくなかったのかもしれません。

投稿者 yuris : 2012年07月19日 17:30

そうかもしれません。近い将来起きてもちっとも不思議ではない。子どものころはSFの世界だったのが、(いいことも含めてだけど)今では現実の世界。想定外でも内でも・・・そんな優雅なこと言ってる場合じゃないですよね。

投稿者 eiko : 2012年07月19日 22:38

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