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2006年05月12日

忍びの者<筍>との戦闘結果報告

このところ梅雨の走りのような日々が続いたが、今日は薄日が射したりする曇りだ。庭を見回っていて驚いた。今盛りのツツジの花の真ん中に、ニョッキリと青竹が2本突きでている。どちらも2メートル以上に育っている。慌てて折り取ったが根元はもう固くなりつつあるので、鋸を持ち出した。
植物の成長には驚かされるが、竹には驚嘆する。筍が出始めると毎日のように注意して見回っているのだが、物陰に隠れていたり、思わぬとろころから出てきたりして、目を眩ませられるのである。まさに忍者である。
竹(孟宗)にとっても、ここに生えさせられたのは不幸である。なんといっても狭い。1坪余りほどの細長い斜面に幾つかの花木・草花と同居させられている。そこにはすでに25、6本ほどの先輩がひしめき合っている。そこへ若竹となって育とうとしても到底無理なのである。そこで出てきた筍は人間に食べられてしまうか、捨てられてしまう。

そんなわけで、人間、わたしの筍収穫成果の報告をさせていただくことにします。
筍だけが私にとって自給自足できるただ一つの農作物?である。しかし「筍掘り」ではなく「筍採り」しか出来ない。本当の筍は、頭の先が地面に出たか出ないうちに特別なスコップを差し込んで、根元から掘るのだそうだが、ここでは完全に姿を現したときに、地面の上の部分だけを切り取るだけ、その方法しかできないのである。そのとき私は、出刃包丁を携え持って行き、ぶすりと根元に差し込んで採る。

今年は寒かったので例年よりすこし時期が遅れたように見えたが、それでも4月21日が初取りだった。
先ず我が家で食べ、それからはご近所に配る。ふかふかした地面の中で育ったものではなく痩せ筍だが新鮮なだけが取り柄。竹の風味も歯ざわりもあって柔らかいので、皆喜んでくれる。友達には運良く出会う日の朝、運良く筍が出ていたら、それを直ぐ茹でて、持って行ってあげるのだが、なかなかタイミングが合わない。筍掘り、いや筍採りに訪れる友は、今年2人だった。持っていって賞味してもらえたのは1人だけだった。近所では今のところ6軒に配っている。
記録を集計すると、なんとミニ、小、中合わせて人の口に入ったもの30数本に上り、伸びすぎたり細すぎたり、先端が出たところを踏みにじられたりしたものも10本ほどで、計40本は出てきているこことなります。

これからは本来のところでなく、遠隔地に侵入したものがときどき顔を出しなどするでしょうが、もう季節は終わりつつあります。次は、裏にある黒竹のシーズンで、しかしこれは孟宗竹とちがって食べられないから、ひたすら退治するだけである。こう書くと竹ばかりの庭のようですが、そうですね、確かにここは雀のお宿といった感があります。

投稿者 kinu : 2006年05月12日 15:00

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