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2013年03月17日

春の台峯歩き

明日から崩れるということだが、彼岸の入りの今日はいいお天気である。台峯歩きに出かけた。
春のせいか参加者が多く30人近く、新しい人も多く、そういう人たちはなるべくKさんの近くで説明を聞いてくださいということで、歩き出す。
報道では遅れていた桜も、このところの急な暖かさで咲きはじめ、記録を取り始めて最も早くなったとか、ここでも桜の開花を目撃する。普通ならばイヌシデの雄花(地味な、白っぽい緑色の、小さな房状)が咲いてから桜が咲くそうだが…、同時に咲いているのである。暖かくなる前は冬の寒さで、今年は春と初夏が団子状になった状態だとのこと。

早春の木の花は、皆小さくて余程よく見ないと分からない。黄色い花簪のようなキブシは目立つが、オニシバリ(沈丁花の親戚、花もそれに似ている)、ヒサカキ(姫榊であり、榊よりも葉が小さい)、などは小さく葉の下に密集しているのて、指摘されなければ見落としてしまう。その中でもウグイスカグラの紅色の小さな花は可愛い。これも本当は2月に咲くのだそうだが、ここでは今も咲いていた。
後は道端の野草の新葉や小さな花に注意しながら歩く。
ヒメウズ(とても小さいオダマキ)、タチツボスミレ、ヤエムグラ、オオイヌノフグリ、オランダミミナグサ、キズタ、サネカズラ(ビナンカズラ)、スズメのカタビラ,ヨモギ、スイバなどいろいろ、いわゆる雑草といわれる類だが、これら野草は斜面に生えるものと平地に生えるのは違っていて、平地に生えるのは(ここは人間が耕した畑などの跡地)抜いてもいいが、斜面(昔の地形に残っている在来種が多い)に生えるのは生態系から見ると大切なものがあるので、残してほしいという。
たとえばこれから多く見られ、るヒメオドリコソウ(姫踊子草)は外来種だが、よく似た在来種のホトケノザを圧倒している。

鳥は、ヒヨドリの騒ぐ声、これはヒヨドリの中には渡りをする鳥がいて(と言っても東北や北海道くらい)それらが集まっているという。カシラダカ、モズ、それからもちろんウグイスは、まだちょっと下手だがその声を聞く。この辺りのウグイスは、20組くらいいて、少々過密らしいという。
またこれも珍しいという小さな野鳥のキクイタダキが見られたとのこと。(実は私はその鳥を確認できなかった。鳥の姿を見るのは苦手である)

田んぼには、タネツケバナ(ナズナの親戚で、白い小さな花が咲いているが、水面の一部が赤くなっているのはアカウキクサだそうで、これまで見られなかった。これが蔓延るようになって来て田んぼに悪い影響を与えているそうである。陽射しを遮ってしまい、田んぼの水面の温度を下げてしまうからだという。

今日は、この会でも初めてだという出来事に幸運にも遭遇した。、湿地帯の水たまりで蛙が産卵する現場を目撃出来たことである。この水たまりは、昨日の山の手入れの時に、蛙の産卵場として作っていたとのことで、それをちゃんと蛙は見つけてそこに来たのである。ガマガエルらしい。
また、すでに産卵の終わった、その卵(ビニール紐のように連なっている)も流れの淀みで、Kさんが見つけ、それをちょっと取り上げ、皆に触らせる。
出口辺りにモミジイチゴの小さな白い花。

今日は人数が多いので、時々バラバラになったりで歩き終わるのに少し時間がかかったが、12時半ごろ皆無事に歩き終え、来月の春の盛りの時期を楽しみに散会。

投稿者 kinu : 2013年03月17日 16:53

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